転職ガイド 実録、なぜ年収が高い企業の内定を蹴ったのか?|建築技術者 が最後に確認した3つのこと ガウディキャリア INSIGHT

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実録、なぜ年収が高い企業の内定を蹴ったのか?|建築技術者が最後に確認した3つのこと

建築技術者の中には、年収が100万円以上高い会社の内定を断って、もう一方を選ぶ人がいます。条件が拮抗したとき、最後に決め手になるのは何か。家庭との両立・今できる仕事・自分らしくいられるか――内定承諾の本当の決め手を、建築技術者専門の転職エージェントが実例から本音で解説します。

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実録、なぜ年収が高い企業の内定を蹴ったのか?|建築技術者が最後に確認した3つのこと

提示された年収が、もう一方より130万円も低い会社。その方は、低いほうに決めました。

高いほうは年収800万円。低いほうは670万円。それでも、ためらいなく後者を選んだ建築技術者がいます。決して特別な例ではありません。年収が100万円以上高い会社を断って、もう一方に入社を決めた方を、私たちは何人も見てきました。

先にはっきりさせておきます。これは「お金より大事なものがある」という、きれいな話ではありません。年収の差がもっと大きく開けば、年収が決め手になることもあります。それでも、条件が拮抗して並んだとき、最後に判断の定規になっているものがあります。

この記事では、建築技術者の転職支援をするなかで実際に起きた、内定承諾の決め手の中身をお伝えします。求人票の数字には出てこない、現場のリアルな話です。

なぜ、年収だけでは決まらないのか

内定が複数出て、本気で悩む段階まで来た人は、たいてい年収が「許容範囲」の会社が2つ残っています。年収は比較の入り口ではあっても、最後の決め手にはなりにくい。

このとき効いてくるのは、求人票にもHPにも書かれていない情報です。私たちが見てきた範囲では、最後に決め手になっているものは、おおむね3つに集約されます。

決め手①:家庭との両立が、現実に成り立つか

一つ目は、家庭や生活との両立です。

来年に出産を控えていた方は、施工管理というハードワークを前提にしながらも、休日が取りやすく、配偶者の負担を軽くできる環境かどうかを重視していました。条件が有利な会社よりも、家庭の時間を確保できる見通しを持てた会社を選んでいます。

これは「ワークライフバランス重視」という言葉で片づくものではありません。子どもが生まれる時期、配偶者の働き方といった、その人の生活の具体に紐づいた判断です。同じ「休日が取りやすい」でも、誰のどんな事情に効くのかで、重みはまったく変わります。

決め手②:「いずれできる」ではなく「今、確実にできるか」

二つ目は、任される仕事の中身です。求人票には書かれませんが、最後にここで決める方がいちばん多いと感じます。

冒頭の、年収800万円を断って670万円を選んだ方の話に戻ります。発注者の立場で物件を作りたいという思いから、転職活動をしていた方です。決め手になったのは、面接の途中で企業側が「あなたをこの部署に配属し、こういう業務を任せます」と具体的に提示してくれたことでした。働く自分の姿が、はっきり想像できた。それが年収差を上回りました。

別の方は、就業条件だけ見れば明確に有利な会社と迷っていました。有利なほうは「今後アセットを広げていく方針」を掲げていましたが、いつ・どの領域でという展開の時期が読めません。もう一方は、マンションに加えて商業施設など複数のアセットに、今この部署で現実に携われる環境でした。この方は、条件の優位ではなく後者を選んでいます。

一級建築士を持ち、住宅以外の案件に関わりたいと考えていた方は、年収が約50万円高い住宅メーカーの内定を断ちました。そちらは住宅案件からのスタートで、非住宅に移れるのは将来の話。選んだのは、入社当初から非住宅案件に携われるほうでした。

共通しているのは、「いずれできる」より「今、確実にできる」を取っている点です。「いつ、どこで」が見えない方針は、あてにしづらい。長く働くつもりの人ほど、将来の言葉よりも、入社してすぐ手が届く仕事のほうを信じます。定年まで働くつもりでキャリアを描いたとき、社内での成長機会が今いちばん広いと感じた会社を選んだ方も、同じ理屈です。

決め手③:その会社で働く自分を、好きでいられるか

三つ目は、いちばん言葉にしにくいものです。

ある20代の方は、最終段階で2社に絞られていました。総合的にバランスの取れた、穏やかに働けそうな会社に気持ちが傾いていたのですが、私たちが面談を重ねるなかで、本人の中に「難しい環境で頑張っている自分が好き」という自己像があることが見えてきました。

そこで「20代の中盤で、安全なほうを取るのが本当にいいのか」と問い直してもらったところ、選んだのは挑戦の要素が強いほうでした。本人の言葉でいえば「そっちで頑張っている自分のほうを、好きになれそう」という理由です。

成長曲線をいちばん伸ばせる環境はどこか、という観点で、業界トップ企業を選んだ内装施工管理の方もいました。これらは、条件の比較表には決して載らない軸です。けれど、長く働くほど、この自己像との一致が効いてきます。

決め手は、人によって違う

ここまで3つを挙げましたが、いちばん伝えたいのは「これが正解」というリストではありません。

たとえば、年収を130万円下げ、2年間は昇給がないという条件でも、技術者として日本トップクラスの案件に携われることを選んだ方がいます。長期では年収が戻る見込みがあること、会社が安定していること、共働きで数年なら家計への影響が小さいことを、配偶者と相談したうえでの決断でした。

この方は年収を「下げた」のではなく、自分にとっての中身(やりたい案件)で決めた、というのが正確です。決め手は人によって違います。大事なのは「年収か、やりがいか」といった単純な二択ではなく、自分にとって何が判断の定規なのかを、内定が出る前に言葉にしておくことです。

内定が2つ出たら、自分に問いたいこと

複数の内定で迷ったとき、私たちが転職支援の現場でよく一緒に整理するのは、次のようなことです。

数年後の生活に、その働き方が成り立つか ── 家庭の事情や、これから変わる暮らしまで含めて見る。今の条件ではなく、数年先で考える。

携わりたい仕事に、最短で何年で届くか ── 入社直後の配属と、その後の異動の現実性を、内定の段階で確認する。「いずれできる」方針は、時期と具体性が見えなければ割り引く。

その会社で働く自分を、具体的に想像できるか ── 長く働く前提で、数年後の自分の姿が浮かぶか。その姿を、自分が好きでいられそうか。

これらは一人で考え込むより、第三者と話したほうが言葉になりやすいものです。私たちガウディキャリアは、建築技術者の転職支援を専門にしています。内定が出てから迷うのではなく、迷う前に自分の判断の軸を整理しておきたい方は、気軽にご相談ください。

決めるのは、いつも本人です。だからこそ、何を基準に決めたのかを自分の言葉で言えることが、入社後に「これでよかった」と思える分かれ目になります。


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ガウディキャリア INSIGHT 編集部

監修:ガウディキャリア(株式会社Wheelsup運営、有料職業紹介事業 14-ユ-301559)

施工管理経験があるキャリアコンサルタントなど、現場を知る専門家と連携し、独自の取材と分析に基づいたコンテンツを発信しています。

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